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火星探査衛星 [日常]

火星 DP40m.jpeg一昔前の探査衛星は地球との通信にビームアンテナつまり向けた方向に電波を送信したり受信したりできるアンテナを搭載していた。
例えばパラボラアンテナ。
難点はアンテナの向きを間違えると届かなくなる点。
あともう一つは、基本的なことだが、一定の距離を離れて遠くなると通信ができなくなるということ。
この2点が宇宙観測の限界と思われていた。
これは今まで仕方がなかったことだが、最近の通信技術によりそれらが克服されてきたのには驚くばかり。


この絵は最近の火星観測衛星だが、見てわかるようにパラボラアンテナは搭載していない。
代わりに一本の長いエレメントが伸びているだけ。
これは電波の波長の1/2の長さの「ダイポールアンテナ」。
アマチュア無線の世界でも入門アンテナとして中高生でも簡単に使用している。
これは電波の形式が新しくなったため可能になった技。
通常は電波をリアルタイムで伝送して解読していたが、最近では電波が弱くても時間をかけて積算すれば同じ内容が解読できるという形式に変わった。
つまり積分すれば情報内容は同じになるという考え方。
月面反射通信などでアマチュアも多用していたが、長い時間をかけて送受信すれば信号が聞こえなくても情報内容がわかる。
JT65とかFT8などと呼ばれる電波の変調形式だがこのところ急速に普及しアマチュア無線でも一般的になってきた。
その結果、1)強いビーム電波でなくても良い。2)遠距離になっても今までのような電波の強さ以下でも通信可能。
と前述の2つの壁が一気にクリアされたわけだ。

ちなみに、この衛星のダイポールアンテナの長さは40m、、ということは使用する電波の波長は80m
周波数でいうと3.5MHzあたりになるので短波帯だ。
遠くの宇宙空間と地球の間の通信は、従来はGHzあたりの極超短波を使用していたが、短波帯を使うことで、その分システムも軽微になり信頼性も向上するのでいいことづくめだろう。

通信技術もどんどん発達し、AIやロボットも同様に進化し続けている。
もうじき 鉄腕アトム が空を飛び始めるのも見られるかもしれない。


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コメント 2

LargeKzOh

 当方、電波についてご指摘始めて知りました。
 衛星写真を見て何処にアンテナがついているんだ?・・・何て無知丸出しの疑問を持っていたのです・・・恥ずかしい限り。
 積分していけば雑音はランダムなのでS/N比が稼げる・・・と言う理解で?
by LargeKzOh (2018-02-15 13:59) 

kan

そうですね、信号は一定のアルゴリズムで作られていますので、広い積分でランダムな雑音成分を取り除くと、信号成分が抽出されるという原理です。

ちなみに上の図で、青色のパネルは太陽電池、左右に長く伸びている線(エレメント)が 全長40mの ダイポールアンテナ です。

by kan (2018-02-15 16:54) 

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