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スポラディックE層 [HAM]

DSC_3031.jpg毎年この季節になり、懲りなく毎回このテーマで書かせていただいているので、興味のない方はご容赦願うか、スキップしていただければ幸いです。

東京都武蔵小金井にある NICT 国立研究開発法人 情報通信研究機構 から宇宙天気予報や太陽活動予報が出されている。
我々(アマチュア無線家)はその予報を参考にしながら電波の飛び方や伝わり方を予測して遠距離との交信を行っている。

太陽が北半球の我が日本に最も近づく6月の夏至を中心に、日本上空の電離層の動きも活発になってくるので面白い。
この図は東京国分寺市上空の電離層の様子を示している。
縦軸が高度(100Km単位)、横軸が電波を反射する電波の最高周波数で臨界周波数とも呼ぶ。
(それ以上の周波数の電波は電離層を突き抜けて宇宙空間へ飛び出していく)
実際には、この臨界周波数の2〜3倍の周波数の電波を少なからず反射するので実用上はそのように計算して使用する周波数を選択する。
東京国分寺上空100Kmあたりに臨界周波数30MHzのスポラデックE層が発生していることがわかる。
電波を反射する大きな鏡が一時的に東京上空にできたこと思えば良いだろう。

ということは、九州から50MHzあたりの周波数の電波が東京上空で反射して北海道や東北と交信できることが推察できる。
もちろん直下の東京都内の局も電波の打ち上げ角が高いと交信できるかもしれない。
また、北海道のFMラジオ局の放送が東京や九州で受信できることも考えられる。
そういえば、数年前東北の防災無線が東京大田区だったかと思うが、関係ない地域に放送されて混乱したことがあった。
はたまた、列車の無線も思いもしない遠距離からの指令が受信されて運行に障害を与えたこともあった。
このように、電離層の異常発生は社会に少なからず障害を与えるため嫌われる傾向にあるが、喜ぶのは、それを利用して通信しているアマチュア無線家ぐらいではなかろうか。
電離層の異常発生と地震発生の関係について以前私の持論を書いたことがあったが、ここでは割愛する。

電離層もこのように単純でわかりやすい例もあるが、面白いのは幾重にもなって発生するケース。


DSC_3030.jpgこれはこの日曜日、前述の国分寺と同じ時間に沖縄上空に発生したスポラディックE層。
実に美しい!!

ちなみに電離層は低いものから順に D層、E層、F層と呼ばれている。
これらは定常的に上空に存在しているのだが、突発的に発生するものをスポラディックと呼んでいる。
従って、E層あたりの高さに突発的に臨界周波数の高い電離層が発生することをスポラディックE層、通称Eスポと呼び、Esのように記述する。
おかげさまで、この日は50MHzの超短波帯では通常は聞こえもしない台湾、中国、香港、フィリピンなどともガンガン交信できた。
さらに、世界各地で同時にこの電離層が発生することもよくあり、上空でピンホールマシンのように電波が電離層間を反射し続けて遠くまで飛ぶマルチホップ現象も発生した。

ロシア、中近東、〜スタンという国名が多い地域、さらにはヨーロッパまで聞こえてきた。
ビームアンテナの方向を変えるだけで、いろんな地域と交信することができた。
短波帯では定常的に存在するF層あたりでいつでも交信できるのは当たり前なのだが、普段は届かない50MHzあたりの超短波で交信できるのはこのシーズンに集中している。

ということで、昨日の日曜日はあいにく終日下界は雨だったが、お空の上の宇宙空間で終日遊ぶことができた。

お天道様、ありがとう!!

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